花園ハス祭り・観蓮会

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2004年7月17日、千葉県花見川区の「東大付属緑地植物実験所」で開催された観蓮会に行ってきました。
東大付属緑地植物実験所




 4時に地獄起きして身支度してこっそり出発。 R氏が車で中目黒まで送ってくれたので5時発の始発電車に乗れました(うちの最寄り駅からだともっと遅い時間になってしまうため)。 あとは順調に秋葉原→新検見川とうたた寝しながら到着。 駅前でウォークラリー(?)の受付をしてたのですが、そんなに歩けないだろうなあと思ったのでスルーして駅を出、てくてく歩いて緑地植物研究所を目指しました。

 20分くらい歩いたでしょうか、7時前に到着。 ルートから考えて総合運動場の方の蓮池を先に見るべきだったかもしれませんが、とにかく実験所に早く着きたかったのでそちらに向かいました。 門を入ってすぐ軽い上り坂があって、暑い中歩いてきた上にそれだったのでかなりバテました。 大学時代はもっとごっつい坂を毎日上って通学してたのに、体力なくなってるなあとしみじみ……鍛えないとなあ。

象鼻盃

 象鼻盃初挑戦。 蓮の葉にお酒を注いで、茎を通して飲む、という風流な風習ですが端から見るとちょっと間抜けな仕草でもあります。 でもせっかくだからと並んで、次に並んでた人にお願いして証拠写真を撮ってもらいました。 ふつうは吸わないと出てこないらしいんですが、わたしのときはどうやら葉の穴の通りが良かったらしく、押さえてないとボタボタしたたり落ちてしまう状態だったので慌てて口をつけるのに気を取られて味わう余裕はあまりありませんでした。 味より何より楽しかったです。

上から紅領巾、小舞妃、艶陽天、千弁蓮、ミセス・スローカム

 お酒を頂いたあとはハス見本園の方へ。 樹木見本園の森のような緑の中をくぐり抜けるといきなり開けたところに出て、そこは一面の蓮・蓮・蓮……でした。

 前回行った「古代蓮の里」の蓮園でもその種類の多さに感動したんですが、研究施設であるここは当たり前ながらさらに上を行ってました。 順路通りに歩いて最初に目に入る見本園は、主にコンクリート造りの四角い池に植わっているものが多く(外周部には大きなプラスチック容器に植わったものもあったけど)、ひとつひとつの品種の区画は古代蓮の里より小さめとはいえその数はもう目が回りそうなくらいです。

 名前しか聞いたことのなかった「巨椋の●●」シリーズもかなり見かけましたし、どうやらこの実験所内や個人の手による品種っぽい名前のものもあったり。 花が咲いてなかったのでいったいどんな品種なのか皆目見当がつかなかった謎の品種「紅ガニ」というのもありました。 カスピカムもあったけれど残念ながら花は咲いておらず。 でも古代蓮の里で見ることができなかった千弁蓮が咲いていたのでこれは嬉しかったです。

 あと、今回初めて見た「知里の曙(ちりのあけぼの)」という品種がとても綺麗で一目惚れ。 花びらの根元が黄色っぽくて先端に行くにしたがって紅の色が濃くなるので、舞妃蓮などの系統なのかなと思いますが、花が葉より高く抜き出て咲いてるせいか薄曇りの空の下で光を放っているかのような目立ち方をしてました。 写真ではいまいちあの光が再現出来なかったけれど、来年もこれを目当てに実験所に来たいと思わせるくらいの魅力でした。

 同行者がいないためあまり表だってはしゃげず、心の中で密かにきゃあきゃあ言いつつうろうろ写真を撮り歩き、奥の方でやっていた植木販売コーナーにたどり着きました。 ここでは沈丁花などの植木の他、碗蓮系の小型蓮や睡蓮苗も売られていました(むしろ蓮・睡蓮がメインか)。 碗蓮は主に爪紅の「天女の羽衣」(うろ覚え)という品種が出ていて、他「桃紅宿雨」や「小寿星」などもちらほらといった感じ。 これが実に小さい品種で、容器のサイズのせいもあるのかもしれませんが手のひらよりも小さいくらいの葉が低めに立っている合間から、冗談みたいに細い茎のつぼみがすっと立ち上がって、これまた小さな花を咲かせています。 ものすごく欲しくなってしまったんですが、さすがに一人でこれを担いで帰宅する自信がちょっとなかったのと、今年は喜上眉梢を既に買ってしまったので思いとどまりました。 来年機会があったら手を出してしまうかも〜

 売店の反対側には野点コーナもあったんですが、すでに長蛇の列で並ぶ気力がなかったのでパスして、もう一か所の見本園の方へ足を伸ばしました。 こちらは比較的小振りの容器栽培がメインのようで、洗濯用のタライから大きなプラ樽まで大小さまざまな器に同じく大小さまざまな蓮が植わっていました。 喜上眉梢も発見。 アサザや睡蓮もありました。

 ぐるっと回って元に戻り、いいかげん空腹を覚えてきた(朝ご飯食べずに出てしまったのです)のでそろそろ戻ろうかな……と、実験所をあとにして、運動場の方の大賀蓮(かな? 記念碑は大賀蓮のものでした)の池に寄ってから、帰りは歩かずバスで駅に出て朝ご飯を食べました。 運動場の蓮池には大賀蓮の記念碑があるのですが、実際の種の発掘地はそこではなくてもっと奥の方らしいです。 でもそこまで行っても蓮が咲いてるわけじゃないし、見るなら池の方がいいよと案内の人に聞いたので池だけで帰りました。 本当は実験所からさらにちょっといったところの「しらさぎ公園」にも大賀蓮池があったらしいのですが、もうそこまで歩く気力が残ってませんでした(^^; 

 緑地植物実験所は普段は見学には手続きが必要だそうで、詳しいことは調べていませんがおそらく蓮の開花時間に合わせての見学などはなかなか難しいんじゃないでしょうか。 それでも足を運ぶ価値は確実にありますが、年に一度花園ハス祭り(これはどうも地元の花園地区の商店街だか自治会が開催しているお祭りのようですが、観蓮会とウォークラリー以外に具体的にどんなことをしてるのかは知りません。しらさぎ公園の方でも何かイベントがあったのでしょうか……?)のときだけ早朝5時〜10時に観蓮会として一般開放されるので、時間がとれればそれに合わせて見に行くのが一番いいだろうなと思いました。 観蓮会はだいたい7月中旬過ぎ、海の日前後の週末に開かれているようです。 日時は毎年変わるので、時期が近づいたら問い合わせてみるとよいと思います。



蓮写真いろいろ
知里の曙

確か廈門碗蓮だったはず

品種不明の碗蓮

品種不明

アサザ

天女の羽衣?:極小の碗蓮

喜上眉梢

容器メインの方の見本園全景



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