<その1:SOWETO見学>


1999年3月7日にヨハネスブルグの近郊を観光してきました。その中でSOWETOという黒人居住地域を訪れる機会がありました。SOWETOというのは、SOUTH、WEST、TOWNの略だそうです。
そこは昔、黒人が自由を求めて戦った場所でもあり、多くの死者が出たようです。
今ではそんな面影はほとんどありませんが、一般的に知られる南アフリカのきれいな自然、美しい町並みとはちょっと(いや、大きく)違った印象です。
私の南アフリカでの知識は浅く、勝手なことを言っているのかも知れませんが昔のアパルトヘイトの影響でしょうか、今でも白人と黒人の生活レベルには大きな違いがあるようです。
そんなことを強く感じた見学でした。

ヨハネスブルグの中心街。
聞くところに寄れば治安が悪化して、多くの人、企業が逃げ出し、今ではほとんどが空きビルのようです。
それがよけい治安を悪化させているとか。
昼間でもかなり危ないようで、ヨハネスブルグに住んでいる人も近寄りません。
昼間っからカージャックもあるそうで、車に乗っていれば安全というわけには行かないようです。

中心街のはずれから中心街を覗く。
さすがにこの先へは進めないようです。ちなみに撮影は土曜日の朝9時頃。人が全くいないのは土曜日だからか、ゴーストタウンだからか?どっちなんでしょう。

SOWETOに向かう途中にあった、盗難車両保管基地。ちなみに欧州車の古いタイプが狙われやすいとか。
理由は中古の部品として高く取り引きできるからだそうです。
BMWはBREAK MY WINDOWの略だとか?

政府が貸している黒人向け住宅。
部屋は2部屋で、バス、トイレは無いそうです。(水が引かれていないのです)
煉瓦作りで、なかなかしゃれた感じがするのですが、白人の住宅とはだいぶ違います。
家賃は5000円前後とか。
ちなみにSOWETOの中にも、低所得者向け、中所得者向け、高額所得者向けの場所があります。
マンデラ大統領の生家もこの地区にあり、見学できました。

SOWETOにある床屋!インターナショナルヘアーサロンの文字が刺激的です。
ちなみにお値段は5ランド、約100円だそうです。

いわゆるフリーマーケット。ここでは洋服が売られていました。
雨が降らない限り、毎週末行われるそうです。

本当はこんな場所の写真は撮ってはいけないのだろうなぁ。
説明を聞きながら丘の上から見ていたら、下から10人ぐらいの子供が近寄ってきました。
みんな裸足で、ぼろぼろの服を着ていました。でも、お金をくれと言わなかったのにはいささかびっくり。

SOWETO地区になる自由を求めて戦った人を讃える記念碑。
この記念碑がある敷地の中には、当時の様子を撮影した写真が飾られています。
黒人に銃を向けて構える白人、撃たれた子供を抱きかかえて走っている人、路上に転がった死体など。
おみやげ屋の黒人のおばちゃんが言っていました。”今は平和よ”って。しみじみ感じました。


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